gezellig

日記など。

dim

休みをとって一日家にいたけれど、少しは外出もしないともったいないよな、という気持ちで、となり町まで電車に乗って行って遅めの昼食を食べた。

 

夕方、いつもはこの時間くらいから忙しくなるんだよなーとか、この時間帯に生活している人って職場の周りだと見ることができないよなーとか思いながら、夕飯の買い物をするおばさんたちや、外回りをしているサラリーマン、金曜の授業を終えてどこか浮かれた様子の大学生なんかを見ていた。そうしていると、なんだか不思議な浮遊感みたいなものに包まれる気がした。

 

 

電車に乗り込んできた女子高生が、向かいのホームの友達に手を振った。電車がホームを離れるまで、何度も何度も。電車が走りだすと、彼女はイヤホンを耳に差し込み、携帯電話をいじり始めた。仕事で昼時に乗る半蔵門線や、夜遅くに乗る南北線では見れない、夕方の東急大井町線の風景。僕にはとてもとても新鮮だけど、きっと彼女にとっては何度も繰り返してきた日常で、そのギャップを目の当たりにして、なんだか少し遠くまで来てしまったな、なんてわけのわからないことを考えたりした。

 

 

人は、過去に「できないだろう」とか「やらないだろう」と思っていたことを、案外簡単にやってしまう。それはポジティブなことのときもあるし、ネガティブなことのときもあるだろう。以前は想像もつかなかったような刺激的で幸福な生活を送ることのできる人もいれば、「こんなはずじゃない」ともがき、言い訳を重ね、鬱々と日々を過ごさねばならない人もいる。

 

 

僕はどっちなんだろうな、とたまに考える。どっちの側面もある、というのが当面の答えだ。現状肯定と現実への嫌悪。でもそれって普通のことで、前者が勝るのであれば迷わず今の道を突き進めばいいし、後者が上回るなら環境を変えればいい。それってタイミングの問題で、「逃げる」人がすべて臆病者でもないし、「次のステップに踏み出す」人がすべて勇者でもないし、あるいは「現状を維持する」人がすべて怠惰なわけでもない。

 

なんて、とりとめもないことを考えた休日。土曜と日曜まだ2日残された休日。寒い朝。しとしと降る雨。薄暗い部屋。そんなに悪くない。