gezellig

日記など。

oyster

久しぶりに行った吉祥寺は前よりもなんだか小奇麗になっていて、でも少し歩き回ってみると昔と変わらない雑然とした街並みの中で人々が休日を過ごしていた。

 

 

こういう光景って、どういうふうに描写したらいいんだろうか。ただ単に「美しい」でもなく、「趣がある」なんていう薄っぺらい言葉でもなく、その状況を的確に表して、人に伝えることができる表現。

 

でも今の僕にその力はない。何かを見れば何かに感動して、それを言葉にすることができたのは、もう昔の話になってしまっているのかもしれない。日々の生活の中心が仕事になる中で、表現力や瑞々しい感性は失われていってしまう。本を読む時間も減ったし、ましてや本の中の表現一つ一つに感動し、じっくりと読み進めることも少なくなってしまった。小説はあくまでエンターテイメントになってしまい、僕はエンターテイメント的な小説を好んで読むようになってしまっている。もちろんそれは悪いことではないけれど。

 

 

世界との向き合い方、そしてその中で自分が何を大切にするかということは、日々刻々と変わっていくものだ。僕は常々、その中で変わらない、ブレない自分の軸みたいなものがあればいいなと思ってきたけど、自我なんてものはそんな大層なものじゃないということにも気づきつつある。だからなるべく力を抜いて、なるべくふわりとした感覚で世界と向き合えるように、おいしいものを食べたり、温泉に入ったり、身体を動かしてみたりというのはとても大切だ。7日間のうち2日間しかない休日だけど、休日の過ごし方が生き方を決めていくんだと思う。

 

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久しぶりの街で、久しぶりの友人と食べたご飯とお酒はとてもおいしくて、同業の仕事の愚痴なんかもいいながら楽しい時間を過ごせた。また月曜からも頑張ろうと、最近はちょっと前向きな気持ちで休日を過ごせることが多い。

 

このまま一歩ずつ。ていねいに。