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日記など。

テントを背負って山を旅する道具についての考察

山を旅し始めたのは5年ほど前。登山歴5年というとそれほど経験があるわけでもないけれど、繰り返し山に行く中で道具に対するこだわりも出てきたので、日々感じていることをまとめようと思う。

 

「登山」という言葉はかなり曖昧な言葉だ。一口に登山と行っても一般登山道を行く人もクライミングをする人も、あるいは雪山を登る人もいる。個人的には山を「登る」行為が特別好きなわけではない。だって、辛いじゃん。なので「山旅」とか「ハイキング」という言葉の方が自分の気持ちにはフィットするけど、残念ながら日本にはピークを踏まないロングトレイル文化は十分に根付いているとは言い難い。なので絶景を見て、自然の中に長く身を置きために、結果的にピークを踏むことがほとんどだ。

 

人によって山行のスタイルは異なるので、自分のスタイルに合わせた道具を選ぶべきだ。自分はファストパッキング、というほどではないが、ある程度荷物を軽量化した上で軽快に長い距離を歩くことに喜びを感じるタイプ…だと思う。

 

最近はなんとなく好みが確立されてきたので、持っている装備と考えているポイントを紹介したい。総じて意識しているのは、以下の3点だ。

  • 高すぎず、手に入りやすいこと
  • ひとつのアイテムで複数の用途を兼ねることができること
  • 軽さと快適さのバランスをとること

 

道具はいくつかのカテゴリーに分けられる。今回は、

  1. 行動着
  2. 雨具
  3. 防寒具
  4. 靴と靴下
  5. 必携の道具
  6. テント泊のための道具
  7. ザック
  8. 食事のための道具

の8つに分けて整理したい。書いてみて思ったがやはりモンベル多めだ。安くて高品質。ダサいことに目をつむれば本当に頼れるメーカーだ。

 

1. 行動着

まず自分は非常に汗っかきだ。汗を極力かかないことも重要だが、どんなに気をつけても登りでは汗をかく。本格的な冬山登山はやらないので、冬でも汗をかく。その前提で服装も考える。その結果、最近は下記のような装備になることが多い。

 

インナー: 【モンベル】ジオライン クールメッシュ ノースリーブシャツ

ミレーのドライナミックメッシュなど網状のものをインナーに選んでいたが、発汗量が多すぎると水が吸われない感覚に違和感があり、快適さを感じにくかった。なので割り切ってモンベルの軽い着心地のインナーにしている。基本的にインナーはこれだが、あまり行動量が多くなさそうな冬季はモンベルのウールの半袖シャツに切り替えることもある。

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シャツ: 気温に合わせて選べば、なんでもよい

夏は半袖。登山用の化繊のTシャツならそんなに大きな差は生まれないので、気に入ったデザインであることのほうが重要。いろいろ買って試している。今年の当たりはホグロフスのシャツ。襟付きのシャツはなんとなく避けていたけど、乾きも良いし、襟が日焼け対策にもなるし、かなり都合がよかった。秋・冬はインナーの上に直接、ハーフジップの長袖Tシャツを着る。

 

haglofs.jp

 

アウター: 【Haglöfs】リムシリーズ シールドコンプ フード

汗をかく状況ならそもそもアウター的なものは着ない。汗をかかないなら、通気性や透湿性を気にする意味があまりない。なので、寒くなってTシャツの上に着るものなんてレインウェアでいいだろ!と思っていたけれど、アウトレットのセールで安かったウィンドシェルを着てみたところ着心地もよく暑すぎず非常に快適だった。はっきりいってこの軽さなら別に大した荷物にもならない。そこを切り詰めるほどストイックになる必要もないと思っているので、これは買って大正解。ちなみに木更津のアウトレットにはホグロフスのショップがあります。

 

haglofs.jp

 

ボトムス: 【GU】マルチテックショーツ

夏はデメリットも理解しつつ積極的に短パンを履いていく。なぜなら暑いので。そして、ここでまさかのGU。インナーメッシュ付きで海パンとしても使え、安価で履き心地が良いということで2020年ネット上で話題になりすぐに売り切れた。アウトドア向け短パンはパタゴニアのバギーズが定番だが、バギーズのロングよりも若干丈が長い。自分は腿が長いのでバギーズだと少し短いかなぁという印象を持っていたけれど、この長さは自分にベストフィット。水と汚れに強い海パンを登山用のショーツとして履くことは一定の合理性がある。ちなみにノーパンで履いている。それで良い。

 

秋〜冬にかけては下にタイツを履くことになる見込み。それでも寒いということは自分の体質と山行スタイル的にはあまりなさそうだけど、あまりに寒ければタイツの上に長ズボンを履く。夏のテント泊でも短パンが著しく濡れたり汚れたりしたときの保険・および後述する保温用パンツだと暑すぎるときの対策として、軽量な長ズボンをザックの中に入れている。

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帽子: 適当なトラッカーキャップ

下の記事で分類が紹介されている後ろがメッシュになったキャップのこと。帽子は必須だと考えるようになった。理由はふたつある。まずひとつ目が汗対策。僕は特に頭・顔からとても大量に汗をかく。Haloのような汗止めバンダナを試したりもしたけど、頭が締め付けられる感覚が苦手だったのと、何より顔の形とバンダナが絶望的に合わず滑稽な見た目になりすぎてしまう。なので、結果的になんの変哲もないトラッカーキャップを被る、という解決策に落ち着いた。大量発汗するので夏場はつばの先から汗が滴り落ちてきてキャップ全体はびしょ濡れになる。なかなか乾かず不快ではあるが、なにも対策せず頭頂部からの汗が顔に流れ、さらには上半身に流れ続けることの不快さを考えると、むしろつばの先から汗が落ちてくれることのメリットは非常に大きいと考えるようになった。そしてもう一つの理由が日焼け防止だ。ハットを使うほうが日焼け対策効果は高いが、最低限の対策としてキャップは有効だ。それに、アメリカのハイカーみたいでかっこいいじゃん。どこでも手に入るし気に入ったデザインを選べる。

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2. 雨具

これはオーソドックスなレインジャケットとレインパンツしか持っていない。

 

レインジャケット: 【finetrack】エバーブレスフォトン

選んだ決め手はしなやかな着心地と透湿性の高さ。着心地が良いので、積極的にウィンドシェル代わりにも使えるし、行動を妨げないのでちょっと走るときにも快適。一般的なGORE-TEXはゴワゴワしていて苦手なのでこの素材は自分の好みにドハマリだった。

www.finetrack.com

 

レインパンツ: 【モンベル】サンダーパスパンツ

まぁ、これで不便を感じたことは特にない。沢登りをするわけでもないし、最低限、雨のときに脚が冷えなければ良いと割り切っている。よりUL志向に行くなら同じモンベルのバーサライトパンツにしてみるか、あるいはより大きな安心を得るためにピークシェルパンツにしてみるか…など思案中ではあるが、決定打にならずいつもこいつをザックに忍ばせている。安いし。

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3. 防寒具

厳冬期の雪山には行かないので、防寒具といってもダウン、保温用のパンツ、手袋だけだ。

 

ダウンジャケット①: 【THE NORTH FACE】 フード付きダウン(800FP)

ハワイのアウトレットで格安で買うことができた一品。宿泊ならこれを持つ。軽くて温かい。フードは邪魔かなぁと思ったけど、被ると暖かくて気持ち良い。写真なし。

 

ダウンジャケット②: 【ユニクロ】ウルトラライトダウン

日帰りならウルトラライトダウンを持つ。冬の低山でも自分の場合、停滞時間はMax 30分なので、持っている服を組み合わせればウルトラライトダウンでも大丈夫。寒さが不安ならTNFのダウンを持つだろう。

 

保温用パンツ: 【モンベル】U.L. サーマラップパンツ

軽くて温かい。テント場で着ているのと、冬にスーパーやコンビニに外出するときなんかも履いている。色とデザインは微妙だが、3シーズンの防寒には十分すぎるくらい。真夏なら持っていかなくてもいいけど、自分は極限まで荷物を削るスタイルではないので持っていく。テント場でさらに寒さが気になるようなら荷物に保温タイツを追加するイメージ。

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手袋: 【ショーワグローブ】テムレス

説明不要。軽く、暖かく、衝撃的に安い。黒いバージョンが販売されているが、愛用は昔ながらのダサい青。ダサくて何が悪い。

www.showaglove.co.jp

 

4. 靴と靴下

気持ちよく歩けて、気が向いたら走ったりできるという自由さを手に入れるためにはローカットのトレランシューズ。ハイカットの登山靴も持っているけれど、基本はローカット。足首を締め付けられない感覚が自由で好き。厳しい岩稜帯や悪天候が予測される場所にいるのでなければ、まったくもってこれで十分。ただしローカットシューズやトレランシューズの利用は自身の筋力や技術を考えて慎重に。

 

靴: 【ALTRA】ローンピーク4.5

ロングトレイルのド定番。防水性はないが水と蒸れを逃がす作りになっているので、多少の雨や、浅い水たまりや沢に足を突っ込んだ程度であれば快適に歩き続けることができる。足本来の力を引き出す作りは慣れていないとふくらはぎに強烈な筋肉痛をもたらすけれど、慣れてしまえばこんなに自由に歩ける靴はなかなかない。

ちなみに、今シーズンはアルトラ愛用だけど、昨シーズンまではSalomonのGORE-TEXのトレランシューズを使っていた。Salomonは比較的安価かつ簡単に手に入って品質もデザインも良く、シューレースはストレスなく使えて本当に便利。もう一足買ってアルトラと使い分けようと画策中。

altrafootwear.jp

 

靴下: 【Injinji】アウトドア ミッドウェイト ミニクルー

適度な厚みが気持ち良いソックス。ウール混ながらそんなに価格も高くないのでガンガン使える。ちなみにテント泊にあたって適切なサンダルを未だに見つけることができずビーサンを使っているんだけど、5本指ソックスなのでビーサンも履けるというちょっとした便利さも。ミッドカット以上の登山靴を履くときのためにもう少し丈の長いタイプも持っている。

www.mountain-products.com

 

 5. 必携の道具

ここで言う「必携の道具」とは、日帰りであっても泊りがけであっても必ず持っていく道具ということだ。言い換えると、着るもの以外でどんな場合でも欠かすことのできない装備ということになる。

 

折りたたみ傘: 【モンベル】U.L. トレッキングアンブレラ

まずは折りたたみ傘。登山の必携品を掲載しているサイトや本は多くあるが、以外なほど傘を勧める情報は少ない。しかしもはや登山において傘は新たな常識になっていると言って差し支えないだろう。樹林帯である程度広くて平坦な道なら傘をさして構わないだろうし、下山後に雨が降っているときの林道歩きのときにもよく使う。公共交通機関で移動するときに自宅付近で雨が降っていたらどうする?わざわざレインウェアを出して着るのか?馬鹿げている。素直に傘をさせば良い。

また、非常によく使うのが、テント場だ。後述するが、僕のテントはシングルウォールだ。つまりテントの入口を開けて雨が降っていたらモロに雨が入ってくる。食事のときが大変だ。テント内で火を使いたくはないが外は雨…そんなときによく、テントの中にいながら入り口を開け、傘を広げてその下で火を使ったりする。トイレや水場に行くときにも重宝する。モンベルのこの傘はたかだか123gしかない。極限まで重量を切り詰めたいわけじゃないのであれば、持っていかない理由はほとんど見当たらない。

webshop.montbell.jp

 

エマージェンシーキット

緊急用の道具を入れたケースを必ず持ち運ぶ。意外とかさばるが、背に腹は変えられない。絶対に削ってはならない。もっと中身を吟味したいが、とりあえずいまのところ入っている中身は下記のとおりだ。

  • 絆創膏
  • 消毒液
  • キズぐすり
  • 常備薬
  • テーピング(伸縮しないタイプ)
  • ダクトテープ
  • 携帯トイレ
  • ホイッスル
  • ピンセット、ロープ、結束バンドなど
  • SOL エマージェンシーブランケット

SOLのエマージェンシーブランケットはなんだかんだ持っていると安心。幸い、テント内以外ではこれまで使う機会はないが、包まれば保温力が高まるし、テントの床に敷けば床からの冷気を緩和してくれる。日帰りでも忘れずに持っていきたい。その他、緊急用に三角巾があったほうがいいという情報が多いが、テーピングで代用できると考えている。

 

浄水器: 【SAWYER】ミニ

マイナーなルートを通る際には必ずしも豊富に水場が用意されているとは限らない。浄水器を持っていれば、沢さえあれば水を確保できる。また、あまり考えたくないが、遭難して沢に迷い込んだときもこれがあればほんの少しだけ安心要素が増える。これまた必携である。

www.uneplage.net

 

トレッキングポール: 【Black Diamond】ディスタンスカーボンZ

色々考えた結果、この軽量なトレッキングポールを、日帰りの際も極力持っていくことにしている。山に行って身体を鍛えたいという人もいるだろうけれど、僕は極力疲れずに長い距離を歩きたい。なので身体へのダメージを最小限にするために、トレッキングポールはあったほうがいい。僕はサラリーマンだ。トレッキングポールは月曜日がなるべく憂鬱にならないようにするための必需品だ。

www.lostarrow.co.jp

 

時計: 【Garmin】Instinct

正直言ってこれはそんなに高機能なものは求めていないのでなんでもいい。たまたま、安く手に入る術があったので使っている。自分が使っているものは廃盤で売っていないようだけど、Garminのアウトドア用ウォッチの中でも最安値くらいのものを使っている。たまに高度や方角をチェックしたりするくらいなので、シンプルなデザインで防水ならもっと安いものでも構わないと考えている。ただし昔、中華製の防水アウトドア用ウォッチを使っていたときに数回利用しただけで壊れたので、やはりそれなりに名の通ったメーカーのものにすべき。

www.garmin.co.jp

 

ヘッドライト: 【Black Diamond】スポット325

日帰りでも必ず持っていきましょう。

www.lostarrow.co.jp

  

日焼け止め

日焼け止めは本当に重要。絶対に忘れてはならない。絶対に。以前、夏の山で日焼け止めを塗ることを怠った場合に酷い炎症になったことがあり、それ以降、どんなときも欠かさず持ってこまめに塗るようにしている。

 

虫除けスプレー

山は虫だらけだ。上信越の山ならブヨ、夏の緯度が低いところならヒルなど、やっかいな存在も多い。今年の夏に行った南アルプス深南部もヒルがすごかった。全身に吹きかけるだけでなく、靴や靴下にも念入りに吹きかけるようにしている。

 

サニタリーセット

どう名付けるのが適切かよくわからないけれど、防水のケースに歯ブラシ・歯磨き粉・ティッシュ・ウェットティッシュ・ワセリンを入れて持ち運んでいる。日帰りでも下山後の温泉などで歯を磨くとすっきりするし、いちいち出し入れするのも面倒なので毎回持っていっている。そしてワセリンはとても重要。手や唇の保湿に使えるし、靴ずれ対策にも使える。また、歩行距離が長くなることが予想されるときは足裏や指にまんべんなく塗ってマメ対策をしている。こういうのをいちいちやるのは面倒だけど、やらなかったときの後悔をするくらいなら面倒でもやりましょう。

www.vaseline.jp

 

モバイルバッテリー

必携の装備としてなかなかクローズアップされないが、地図アプリの入ったスマートフォンとモバイルバッテリーはもしものときに生存の可能性を高めてくれる。持っていくもの自体は時と場合によって変えていて、日帰りなら軽量コンパクトな一回分の充電ができるもの、1〜2泊なら大容量のもの、それ以上であればソーラー充電もできるもの、というようにしている。また、登山開始時点でなるべくスマホの充電がフルになっていること、というのも重要視している。例えば中央特快や新幹線なら充電ができる車両も多いので、その場合はコンセント型のバッテリーを必ず持っていく。車ならUSBやシガーソケットから給電できるようにする。僕は電車やバスの中で寝るのが苦手でついついスマホをいじってしまうので、より一層バッテリーには気をつけている。

 

Kindle

軽くて長時間バッテリーが持つKindleも必需品。なるべくKindleで本を読むことでスマホのバッテリー消費を抑える効果もあるため、日帰りでも電車やバスの中で読むために持っていく。

 

ポリ袋とジップロック

30Lくらいのポリ袋は万能なので何枚か必ず持っていく。ジップロックも防水のため、荷物の仕分けのため、簡単に手に入ってそこそこ丈夫なスグレモノ。完全密封しなくて良いものであればファスナーがついた「イージージッパー」がおすすめ。ここに行動食なんかもいれている。

www.asahi-kasei.co.jp

 

地図とコンパス

これは時代が変わっても普遍。紙の地図は必ず持つ。サコッシュの中など、常に取り出しやすい場所に入れてこまめに見る。最近はスマホ山と高原地図やYAMAPで地図を取得しておいて、手元の紙の地図は地理院地図を山と高原地図よりも拡大された尺度で印刷しておく、というやり方にしている。コースタイムはスマホで確認し、より詳細な地形や方角の確認は紙の地図で行う、というやり方だ。自分は読図の技術がまだまだ未熟だけど、実際に試して慣れないと上達しないと思うので、地図はじっくり時間をかけて確認するようにしている。

 

サンダル: ビーサン or KEEN シャンティ

日帰りでもビーサンはなるべく持っていく。100均のものでなんの問題もない。下山後にストレスなく帰宅するという意味合いもあるし、リスク軽減という意味合いもある。本当にお恥ずかしい話だけれど、昔、行動開始から1時間程度でたどり着いた沢が前日までの雨で雑炊しており、裸足で渡ろうとした際に手を滑らせて登山靴が片方だけ流されてしまったことがある。それ以上進むことも無理なので、片足だけビーサンを履き、泣く泣く道を引き返した。これが裸足だったらもっと危険で、もっと不快だっただろう。これは特殊ケースではあるけれど、お守りとしてビーサンくらいは持っておこうと心に誓った。五本指ソックス を履いてダクトテープで固定したらけっこう安全に歩けるんじゃないかと思う。トレランシューズなのでテント場でサンダルは履きません。無意味。

KEENのシャンティは3シーズン、車で移動する際に履いていて、車に置いていくものだ。汚れた登山靴で自宅まで帰るのはけっこうなストレスなので、なんらか、履き替える靴は持っておいた方が快適だと思う。

 

www.keenfootwear.com

 

 

6. テント泊のための道具

テント泊の装備には皆さんいろんなこだわりがあると思う。 自分の場合、軽量であることと、設営・撤収がしやすいことが重要と考えるようになった。雨の中で設営・撤収しないといけないとき、疲れていて今すぐテントの中に潜り込みたいとき、朝寝坊して早く片付けて歩き出したいとき…設営・撤収が簡単なら、ストレスを少しでも減らしてくれる。

 

テント: 【PAINE】G-LIGHT X

ぶっちゃけると、グレートトラバースに憧れて購入…。シングルウォールなので色々不便です。いくら結露が少ないとはいえ、ダブルウォールに比べたら圧倒的に不便。笑 でも、軽くて、手際よくやれば誇張ではなく1分で説明できる。このテントで泊まりすぎてテントに対するハードルが著しく下がっているのでたまに登山を伴わないキャンプで手持ちの安物のダブルウォールのテントで寝たり友達のSnowpeakのテントで寝たりするとめちゃくちゃ感動する。廃盤なのが残念。

www.greattraverse.com

 

寝袋: 【モンベルアルパインダウンハガー800 #3

説明不要のド定番アイテム。これで十分。

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シュラフカバー: 【モンベル】タイベック スリーピングバッグカバー

シュラフカバーなんていらんやろ!と思っていたけど、保温力を高め、ほどよく濡れを防ぐので、意外と重宝。本当に外が強い雨で結露も酷くなりそうな状況なら足元にポリ袋をかぶせるので本末転倒感は否めないが…。ところで、車中泊をするようになって、車内でこれ1枚を被って寝てみたところかなり丁度よかった。暑くて寝苦しいときはテントの中でもこれ1枚で寝てしまえばいい。必須ではないが、テント泊の快適性を10%くらい上げてくれるアイテムだ。

webshop.montbell.jp

 

枕: 100均のエアー枕

シュラフカバーと同じく、いらんやろ!と思っていたけど、大した重さでもないし持っていって損はない。着替えを入れた袋の上に置いて使っている。

 

耳栓

安眠のために必須。テント内でも動物が近づく音などに気づけるようにしておいたほうがいいのでは?とも思うので使うのに躊躇するときもあるけど、 まぁ気づいたところで本当に危害が及ぶ状況ならもう手遅れ。諦めて安眠を優先しましょう。

 

 ライト: 【CARRY THE SUN】Warm Light Small

軽量なソーラーライト。なくてもいいけどテント内の生活を少しだけ快適にしてくれる。

carrythesun.jp

 

7. ザック関連

正直、納得いっていない部分もあるけど、あまり長い休憩をとらずに歩き続けることが多いので、ザックを下ろさなくてもいろんなことができるという点は重要視している。昔はチューブを吸って水を飲むタイプのハイドレーションを利用していたけど、残量がわかりにくい・水場で給水するときにいちいちザックの中を掘り起こすのが面倒・ゴムの味がして水がまずい・掃除が大変…といったネガティブ感情が爆発。ザックの横についてるポケットにボトルを取り出そうとすると手を届かせるのに一苦労で嫌だ。そんなときにふと、トランスジャパンアルプスレースの映像を見ていたら、みんなペットボトルをショルダーハーネス部分から取り出して飲んでいるではないか。これのほうが絶対便利じゃん。ということでこだわりポイントは身体の前に飲み物や重要なアイテムが来ること。

 

日帰り用: 【Terra Nova】Laser 20 Pro

Proじゃないとダメ。決め手は、ショルダーハーネスにボトルを入れるポケットがついていること。ここに水とポカリを刺しておく。20リットルとそこそこの容量なので下山後の着替えも含めてここにまとめて入る。そんなにストイックに活動したいわけではないのでやらないけど、ストラップがついていたりするので頑張ればテント泊装備も入ってしまうと思う。

yosemite-store.com

 

 

テント泊用: 【モンベル】バーサライトパック40

正直、あまり満足していないので買い替えようと思っている。背負心地や機能性はそこそこ、ただし710gと軽い。一度、木の枝にひっかけてしまいザックの中央が破れてしまったことがあるけど、モンベルの工場で修理してもらった。アフターサービスも素晴らしい。

webshop.montbell.jp

 

サコッシュ: 【RawLow Mountain Works】Nuts Pack

サコッシュというかウェストバック。軽量で身体にフィットするので険しい岩場を歩くときや軽く走ったりするときも安心。山と高原地図もちゃんと入る大きさで、500mlペットボトルも入る。なのでアタックザック代わりにもなる。いちいちジッパーをいじらないといけないのは不便なので、外側にメッシュポケットがついてたらなお良かったかな。スマホ、地図、コンパス、行動食、日焼け止め、虫除けスプレーを入れてすぐに取り出せるようにしている。

rawlow.jp

 

その他: 【Mammut】Add-On Bottle Holder

これも水を飲んだり水場で給水する行為をザックを降ろさずに済ませるために購入。Mammutである必要はないし、そもそもザックにボトルホルダーがついていれば不要なので、ザック自体を変えたいなぁと思う今日このごろ。

www.mammut.jp

 

8. 食事関連

まず、お湯を沸かす以外の料理は行わない。固形燃料だし、コップすら持たない。そして、なんらかの酒を持っていく。このふたつを前提に、いかに快適に食事ができるか、ということを考える。

 

ストーブ: 【Esbit】Titanium Stove

冗談かと思うほど軽く小さい。冗談かよ。お湯をわかすだけなので、固形燃料で十分。ただし悪天候が予測される際や、稜線で風が強いテント場に泊まるときなどはアルコールストーブ、もしくは普通のガスカートリッジを持っていくようにしているので、あくまでデメリットを理解しながら軽量化する形。

moonlight-gear.com

 

クッカー: 【エバニュー】チタンマグポット500

お湯を沸かすだけなので、これで良い。また、朝は沸かしたお湯にインスタントコーヒーを入れて飲む。ただし日帰りの場合はいちいち沸かすのがめんどくさいので山専ボトルにお湯をつめていくことも。

evernew-product.net

 

手作りコージージップロック

お湯を沸かすだけで何を食べているのか?というと、ジップロックに入れた食料である。モンベルのリゾッタとかフリーズドライの食料でもいいんだけど、コンビニやスーパーで簡単に手に入る食料にすることも重要。なので、例えば軽くてカロリーが高いカレーメシなどをジップロックに移して、さらにポテチを加えることでカロリーをブーストする。食べるときはジップロックにお湯を入れ、手作りしたコージーで保温しつつスプーンで食べる。食事というより餌だ。これはカロリー摂取のための行動と割り切り(ちゃんとうまいですけどね)、タンパク質を補えるツマミ類で楽しむスタイルです。

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その他: 潰した2リットルペットボトル

プラティパスとかいろいろあるけど、別にこれでいいですよね。自宅で常備しているアルカリイオン水の2Lボトルを潰して持っていく。軽いし2リットルも入る。プラティパスの方がコンパクトでは?と思うかもしれないけど、水場が少ない場所では2リットルいっぱいに水を入れて持ち運ぶシーンも想定しないといけないので、ここをコンパクトにするメリットがそんなにあるとは思えない。潰したペットボトルだと穴が空きやすかったりするかもしれないけど、ダクトテープを常に持っているから大丈夫。

 

おすすめの酒とツマミ

テント場でビールを飲むことは幸せな行為だ。だが、ビールは重い。度数が高いアルコールを基本に、ビールは気が向いたら持っていく、もしくは小屋で買う(高いけど…)。おすすめは下記。これじゃなくても、極論、ペットボトルなど軽量な容器に移せばなんだっていい。

  • ジムビーム ポケットボトル200ml:なんとボトルがペットボトル。軽い!
  • パックワイン:正式名称がよくわからないけど、最近、プラスチックのパックに入った250mlくらいのワインが売ってることがある。これは持ち運びやすいので登山にもいい。
  • ビーフジャーキー:軽く、高タンパク。登山中の食事は炭水化物に偏ってしまうことが多いのでタンパク源は重要。

 

 番外編: 持っていくのをやめたもの

荷物を軽くするためには、道具自体を軽量化することよりもまず持っていく必要がないものを削ることが大切。もっとストイックに削ろうと思えば削れるけど、そこまでの軽量化を求めてない。上記の装備だとベースウェイトが6kg未満くらいにはなるので、ウルトラライトとは言えないけど十分軽いんじゃないでしょうか。というか、これでも重いと感じるなら山に行く前に体鍛えたほうがいいのでは?と思う。

  • 防寒用のフリース:春夏秋なら、ダウンが暖かければいらないです。寒かったらもってるものを全部着込んでエマージェンシーシートと寝袋にくるまる。
  • タオル:自分の場合、タオルで汗を拭いてもとめどなく汗をかくので、結局無意味ということに気づいた。テント立ててる間に汗は引くし。最近は手ぬぐいすら持ってない。
  • マグカップ:いらんでしょ。軽量なものだったとしてもかさばるし。クッカーから直接飲めばいい。
  • アルファ米:これに限らずフリーズドライ製品って高いし手に入れるのが面倒。カロリーを考えたら効率的でもないし。だったらスーパーで手に入るもので工夫すれば良い。
  • ウォーターキャリー:ペットボトルで十分。
  • パンツ:いる?ノーパンで海パン履く、もしくはノーパンでタイツを履く、で特になんの不自由もない。

 

 さいごに

大事なことは、自分がどんな旅をしたいのか、軸を持つことであると思う。自分の場合は軽いことも大事だけど、不快さを下げたり安全性を高めたりすることも重要。なので、厳密に言うと使わないことが多い道具も持っていく。人によってスタイルは様々なので、自分のスタイルで楽しい旅を。

 

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