I might be
今年も365日が過ぎ、僕はまた一年歳をとって、歳をとるなんて言うほど老いてもいないし、かといって例えば17歳が18歳になったり、19歳が20歳になったりするような、1年毎に自分の世界がぐわーっと広がるような感覚もなく、ともすればぼーっとしたままなんとなく一年を過ごしてしまう危険性もある年齢なのだなと思い、ちょっと気が引き締まるような気持ちになる。
でも一年を振り返ってみて、
「意外と、必死に生きることができたな」
なんてことを思ったりする。
ちょっと気を抜くと僕はすぐ怠けてしまうし、逃げ出してしまう。でも、たぶん、今年は、少しは頑張って生きることができたのではないかと思う。
それはベストな一年ではなかったかもしれない。もっと別の生き方や、別の自分のあり方も、当然あった。でも、今目の前の物事に対して、そして今ある環境の中で、自分の力の及ぶ範囲で適当に力を抜いて生きるのではなく、力の及ばないことに対して挑戦したりすることもできた一年だった。
そうやって神経張り詰めてずっと生きていこうとは思わない。気楽に、自由に生きるのが僕の理想ではある。でも、たぶん、こういう一年も必要だし、こういう一年を経験せず年老いていくのも、それはそれでもったいないな、と思ったりもするのです。
「ねえ、誰かが言ったよ。ゆっくり歩け、そしてたっぷり水を飲めってね」
(村上春樹『1973年のピンボール』より)
また来年も、ゆっくり歩こう。そしてたっぷり水を飲もう。