gezellig

日記など。

Changes

いつも気が付いたら夏は終わっている。雲の様子が変わってきた。ふとした瞬間、肌を撫でる風が冷たく、心地よい。暑がりの僕は、少しうきうきした気分になってしまう。

 

 

コーヒーが美味しい季節だ。もう少し、時間に余裕があったころは、秋になると豆からコーヒーを淹れて啜っていたけれど、最近はインスタントのドリップコーヒーで済ませてしまったり、あるいはコンビニで買ってしまう。

 

 

休日、例えば夜にサッカーを見るために深夜まで起きているときがある。ハーフタイムになると手持ちぶさたで、よくベランダに出て夜風に当たってみたりする。夜の静けさと、凛とした空気は気持ちよくて、このまま暖かい服に身を包んで、眠ってしまいたいな、とか思ったりする。肌寒くなってくると、服を着るとか、温かい食事を食べるとか、そういう日常の当り前のものごとが突然、実はとても大切なことなんだということが、わかるようになってくる。質の良いパーカーを羽織りたく成ったら、秋だ。

 

 

実家で暮らしているときから、僕は秋がとても好きで、虫の音が聞こえるようになってくると、窓を開けながら暖かい布団にくるまって眠る、という馬鹿みたいな、それでいてとても贅沢な、夜を過ごしていた。幸い、僕の実家は林の近くにあって、秋になると虫たちがうるさいくらいに鳴いていて、その音を聞くのが僕はとても好きだった。

 

 

今の家は、東京の中心からほんの少し外れた、交通量の多い国道のすぐそばにある。便利な場所だ。少し乗換は多いけれど職場へは苦に感じない程度の時間で行けるし、いざとなればなんと道一本でタクシーで帰れる。生活に必要なものは商店街まで歩けばなんでも揃うし、最近は徒歩1分くらいのところにセブンイレブンができた。次に近いコンビニは徒歩2分だ。でも、周りには街路樹があるくらいで自然も少なく、例えば夜にベランダに出ていると、これはこれで素晴らしいけれど、もっと自然がたくさんあって、景色がよかったら最高なのにな、と思ったりする。今は窓を開けても、虫の音は聞こえない。かすかに、車の通る音が聞こえるだけだ。

 

 

もし、たとえば、自然に囲まれた、とても気持ちの良い場所に住むことができたなら、秋の休日は一日中でもベランダにいるのにな。紅葉とかを眺めながら、コーヒーを飲んだり、夜にはお酒を飲んだりしながら、本読んだりするのにな。

 

 

 

パーフェクトな生活というのはなかなか実現するのが難しい。例えば自然に囲まれた生活をしたいと思ったら、職場へのアクセスとか、利便性とか、そういうものを捨てないといけないだろう。いっそフリーランスにでもなってみるか?と思ったりもするけれど、今の職場は今の職場で、そこにいるメリットがたくさんあったりもする。まだまだ人生は長いんだし、ちょっとずつ、いろんなストレスや制約を感じながら、自分にとってのパーフェクトを見つけていけばいいのかな、と、最近はちょっと大人びた感覚を持っている気がする。

 

 

たぶんもうちょっと、こんな小難しいことを考えながら暮らす日々が続くんだろうな、と思う。今の生活は忙しいけれど、たぶんなんとかやっていけると思っている。新しい世界に飛び出すのは、もう少し、もう少しだけ先の話。

 

 

 

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 こんなふうな、東京のど真ん中の写真もいいけれど、たとえばもっと緑に溢れた写真を撮ってみたいな、と思ったり。