gezellig

日記など。

dawn

カーテンの隙間から部屋に柔らかい光が差し込んで、一日が始まる。時間があるときにはコーヒーでも飲んで、でも普段はせわしなく身支度を整えて、家を出る。朝は毎日やってくる。晴れた朝もあれば、しとしと雨の降る朝もある。でも、雨雲の向こうであっても太陽は昇り、朝日が街に色を加える。

 

僕たちは、何かを習慣づけたいと思ったとき、それが生活の中に馴染むように意識して行動しないといけない。例えば、毎日学校や会社に行くことは、そうすべきであるという義務感があってこその行動で、動物的な本能だけに従って生きていたら、きっと朝はずっと眠り続けるし、勉強も仕事もめんどくさくなってやめてしまうのではないかと思う。それでも、お金を得るため、成長するため、楽しむため…色々な理由で僕らは自分たちを律して生きている。

 

太陽はそうじゃない。毎日、少しずつ時間は違えども、朝に顔を出し、昼の世界を照らし、そして沈んでいく。規則正しく、一定のスピードで。

 

陽はまたのぼりくりかえす。

 

だからこの世界には彩りに満ちた命が満ち溢れている。

 

朝日が昇ることは、時としてとても辛いことだったりするかもしれない。このまま終わらないでほしいと思う夜や、覚めてほしくない夢もある。でも、夜はいつか終わる。朝は平等に、規則正しく、僕らの前に訪れて、一日が始まる。世界の何処かで。谷川俊太郎が朝のリレーと形容したように。そうやって生活は続いていく。100人の人間が100通りの朝を迎える。ある人は暗い気持ちで仕事に向かい、ある人は今日これから自分の身に起こることに対して希望を膨らませ、ある人は眠り続け、ある人は絶望視、ある人は満ち足りた生活に幸福を見出し…

 

毎日を100%元気に過ごせるほどポジティブな人間はそう多くない。多くの人は、めんどくさいな、とか、だるいな、とか、嫌だな、とか、ネガティブな気持ちを抱えながら日々のストレスフルな生活を送っているのではないかと思う。かくいう僕もそんなにポジティブな人間ではないので、暗い気持ちで朝を迎えることも多くある(もちろん、毎日死ぬほど暗い気持ちというわけではないけど。そうなってたらとっくに病院に行って会社辞めてる)。

 

でも、怠惰な僕らとは対照的に、太陽は毎日昇ってきてくれる。ともすれば投げ出してしまいそうな毎日の中で、朝は必ず来るから、その一日を美しく過ごすことができなければ、やっぱり少しもったいない。

 

いろんなことをやろう。いろんな感情を抱こう。少しでもいいから、希望を持って毎日を過ごそう。楽しみを見つけよう。後ろ向きにならず、陽の光を浴びながら。